2019年10月08日

ノウサギとカイウサギの違い


画像をクリックしてお読みください

ニュース和歌山子ども版 2019年9月11日掲載

和歌山市立有功東小学校6年光組さんの総合学習で、ポケットさんが7月4日に出張授業に伺いました。

参考:和歌山県環境学習アドバイザー派遣事業

テーマは、「野生動物とペットとの違い」 そして 「動物を飼うこと」について



子どもたちの問題意識

まず、学校の校庭に、ノウサギの糞がたくさんしてあること。



なぜこんなに? 地域の人が校庭を使う時に困る  畑で栽培したイモの新芽を食べられる


そして、6年光組さんは、学校敷地内にあるネイチャールームを整備していること。



ここに飼育小屋があるので、何かを飼いたいという希望が出ている

そこで、ノウサギを捕まえて飼育小屋で飼ったら?という案が出たとのことです。

そこで子どもたちと、野生動物と家畜(ペットを含む)との違いについて考えを出し合いました。

たとえばこんな意見がありました。

「野生動物には菌があるから、さわったりかまれたりするとよくない」

「ペットのウサギは丸っこい」  など。

皆さんは、どんな違いがあると思いますか?

同じウサギでも、野生動物のノウサギと、ペットなどで飼われるカイウサギは、習性も、生まれてくる様子も、人とのかかわりについても異なります。

まず、「ノウサギ」は、日本にしかすんでいない(日本固有種)、野生のウサギの種類名です。

つまり野生のウサギ全てをノウサギというのではなく、「ノウサギ」 という名前のウサギ (ライオン トラ と同じような種類名)です。

日本にすむ「ノウサギ」のうち、日本海側など積雪地帯にいるノウサギは、冬に毛色が白く変化します。

和歌山県内でみられる、太平洋側にくらすノウサギは、年中茶色です。

一方、「カイウサギ」アナウサギ というウサギの種類から、改良されたウサギで、巣穴を堀り、未熟な赤ちゃんを産みます。

ノウサギはしっかりした巣穴をつくらず、生まれたばかりのノウサギの赤ちゃんは、お母さんのミニチュアのように発達してしっかりしています。

ノウサギは、とても神経質で飼育は困難です。
ポケットさんが前に仕事をしていた多摩動物公園でも、かなり難しい技術を必要としました。

野生動物は人間と距離をおきくらしています。
また、鳥獣保護法でも、許可なく、野生の哺乳類や鳥類を捕獲、飼養することは禁止されています。

そして、カイウサギを飼う場合でも、アナウサギの習性をよく勉強して、生涯責任をもって、心も体も健康に幸せにくらせるよう、命を大切にして飼うことが大切です。

ネイチャールームには、小さな水場や昆虫が寄ってくるようなビオトープもあります。

豊かな自然に囲まれた小学校に、地域の人や学校の子どもたちが集い、様々な生物と交流できる場所になったら素敵でしょうねicon06ik_48



  


Posted by ポケット at 11:40Comments(0)野生動物ペット

2019年09月12日

セミの抜け殻調べ


画像をクリックしてお読みください。

ニュース和歌山子ども版 2019年8月31日発行

8月18日に、和歌山県生物同好会との共同開催で、わかやま生き物クラブの観察会「セミの抜け殻調べ」を行いました。

講師は、元和歌山市子ども科学館の土井浩先生。



森がある和歌山城公園(動物園付近)と、道路に面した汀公園とで、ぬけがらを採りました。

木々に囲まれた和歌山城公園 ミンミンゼミの声も聞かれました


汀公園 道路に面しています


勤労者総合センターで、集めた抜け殻を調べました。うわ、こんなにたくさん!!face08



種類をみわけるポイントは  大きさ 形 触覚の節の長さ 



でべそがあれば クマゼミ


それぞれカウントして、数を足して、割合を出して。 計算がとくいな小学生が、暗算で教えてくれました!!



セミ以外にも、いろいろな生き物を見つけましたface02



おわりに、環境との関わりや、自分のくらしとのつながり などを、考えました。


参加者からは、たとえばつぎのような感想が寄せられました
「セミが環境のものさしになるのが面白かった。ほかにどんな生き物が指標となるのか知りたい」
「自分の家のまわりでも調べてみたい」
「ぬけがらの形がなぜ、こう違うの?」

和歌山経済新聞が記事で紹介してくださいました♪ 以下のサイトをお読みくださいicon01
https://wakayama.keizai.biz/headline/1423/



  


Posted by ポケット at 11:00Comments(0)野生動物環境との関わり昆虫

2019年04月13日

身近な生き物のつながり



クリックしてお読みください

ニュース和歌山子ども版 2019年4月10日掲載

わかやま生き物クラブの第2回目の観察会は、岩出図書館講座との夢のコラボでしたicon06

岩出図書館は、山、池、土手、田んぼ、畑、林など多様な環境に囲まれています。

サクラの開花が始まった3月30日に、身近な春の生物を探しました!!

生き物調査隊員のミッションは 生き物を見つけて、なぜ?こうだからかな?を見つけること。


大きな石を動かしたら隙間にテントウムシの蛹がたくさん。
色が違う。どうしてここに?


道端の側溝の朽木にはダンゴムシがたくさん。土の色が違っている
体の形が違うのがいた ワラジムシ?

実物をよーく観察して確かめて、図書館にもどって調べ、気づいたことや、疑問に思ったことを書きました。ik_20



顕微鏡でプランクトンや土壌動物を観察!


それぞれ、気づいたことや 疑問に思ったことを 教えてもらいました♪

たとえば、、

    「へーっ」と思ったこと       どうして?と思ったこと

 ◆ヨコバイは横に歩くからヨコバイ (先生の話) → どうして横に歩くの?        
 
 ◆ケンミジンコはこんなに動く (実際に見た)  → 体が透明なわけは? 何で動き回るの?

 ◆テントウムシの黒い点は5個を越えていた(数えた) → 何で点が多い?


そして、記事で紹介した、つながりの「はてな」 

アブラムシがたくさんついていたカラスノエンドウには、こんな虫もついていました。調査隊員の発見ですik_49



これは何の幼虫だろう? しばらく、植物と一緒に飼ってみるそうですik_18

今日見つけた、たくさんの生物の世界。まだまだ、講師の先生もポケットさんも知らないことばかり。

事実を自分で観察して調べることを続けていけば、少しずつ見えてくるかな。

見つけたこと、わかったことを、記録することで、生き物や環境の変化もわかってくるかな。


















  


2019年01月23日

イノシシの牙



クリックしてお読みください

ニュース和歌山子ども版 2019年1月23日掲載

干支にちなみ、イノシシの牙を観察!

ポケットさんの自宅にあるイノシシの頭骨  狩猟者の方にいただきましたface02

イノシシ猟に同行、取材した記事は こちら

歯式は上 3・1・4・3  片側の門歯(前歯)・犬歯・前臼歯・臼歯 の数をあらわします
   下 3・1・4・3


の顎の骨


の顎の骨

この写真は井の頭動物公園のイノシシ(メス 生後4ヶ月) イノシシの大きな牙は大人のオスにあります


イノシシが鼻や歯で地面を掘ったあとface08









  


Posted by ポケット at 11:04Comments(0)哺乳類野生動物